不登校の原因・千葉県

不登校の原因・千葉県

千葉県教育委員会の平成30年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」を参照し、お伝えします。

不登校の児童生徒数は、小中高等学校全校種において増加しました。

「不安の傾向がある」「無気力の傾向がある」を要因としているものが多いです。

千葉県の不登校は、小学校から中学校への移行の時期に増える傾向があります。

不登校の継続率は、平成26年から上昇してます。

千葉県の不登校の要因

小学生・中学生の不登校の要因

小学生の欠席の要因の最多は、「病気」です。

「無気力」は33%。このうちの、学校・家庭に係る要因の内訳「家庭に係る状況」及び「学業不振」によるものが最多です。

次に、「不安」の傾向の内訳は「いじめを除く友人関係」や「家庭に係る状況」が多くなっています。

小学校において不登校を理由としている児童数は2,022人で、前年度の1,611人より411人増加し、全児童に対する割合は0.64%で0.13ポイント増加しました。

中学校において不登校を理由としている生徒数は5,251人で、前年度の4,734人より517人増加し、全生徒に対する割合は3.32%で0.39ポイント増加しました。

高校生の不登校の要因

長期欠席者のうち、74.27%が不登校で高い割合となっています。

経済的理由は、1.59%。

全日制と定時制では、定時制の方が欠席が多い状況です。全欠席中、全日制は0.5%(9人)、定時制は2.8%(27人)です。

要因のうち学校・家庭に係る要因を示す区分の上位は

①学業不振が19.6%

②いじめを除く友人関係をめぐる問題15.9%

③家庭に係る状況12.8%   なお、いじめは0.3%です。

また、本人に係る要因のうち、上位は「無気力」でした。

高等学校において不登校を理由としている生徒数は3,077人で前年度の2,972人より105人増加し、全生徒に対する割合も2.04%で0.08ポイント増加しました。

高等学校の中途退学者数は2,160人で、前年度の2,022人より138人増加し、年度当初の在籍者数に占める割合は1.4%であり、前年度の1.3%より0.1ポイント増加しました。

高等学校の中途退学について、「学校生活・学業不適応」「進路変更」を理由とするものが多いです。

ここで注意することは、不登校児のうち通信制高校に転校している、或いは高校進学時に通信制高校を選択しているという事実です。

通信制に在籍していることから、高等学校における不登校児童数には含まれません。全国的に、一見高等学校の不登校児童数が減少しているように見えますが、通信制高校の数が増えたことによります。しかし、不登校児童数が減るという根本的な解決にはなっていない事が現状です。

いじめの件数

小・中・高等学校・特別支援学校におけるいじめの認知件数は40,483件です。前年度の37,283件より3,200件増加。

千葉県は、 いじめの認知件数は、全国で2番目に多いのです。全校種において、認知した学校の割合が増加し、認知件数も増加しました。

いじめでは、「冷やかしやからかい、 悪口等」「軽くぶつかられる、叩かれる等、「仲間はずれ、集団による無視」の順で多いです。

まとめ

千葉県の不登校は、小学校から中学校への移行の時期に増える傾向があるという事が、わかりました。

環境が大きく変わるので、繊細な時期であり不安も強くなります。

また、勉強も難しくなってくるため「学業不振」が理由によるものが多いとわかります。

英語や数学は、一か所わからなくなるとつまづきやすくなります。

お子さんがつまづいていないか、何か困っている事がないか普段からコミュニケーションがとれると発見しやすいですね。