過干渉の親は、子供に悪影響?不登校と過干渉の関係は?

過干渉の親は、子供に悪影響?不登校と過干渉の関係は?

ご自分が過干渉だと思ったことは、ありますか?

過保護は聞いたことがあるけど、過干渉ってなに?と思われた方もいるかもしれません。

違いから、見ていきましょう。

過保護と、過干渉の違いとは?

過保護は、なんでも子供に対して親がやってあげてしまうことです。子供がやってほしいと思ったことに対してです。「そこは危ないから気をつけて」など、先回りをして言ってしまうのも、過保護に入ります。

過干渉は「虐待の一種であり、親の意のままに子供をコントロールすること」「必要以上に干渉すること」とあります。

過干渉は、子供がやってほしいとは思わない事を、やってしまう事です。そこには、自分の分身・一部が子供であると思う事や、支配が背景に隠れています。

過干渉な親の特徴

1.過干渉の親は、自分が過干渉だということに気づいていません。

自分が正しいと思い込んでいます。子供の興味があることを、一方的に批判したり禁止したりします。

2.子供は自分の分身だと思っています。

自分が小さい頃から達成できなかった夢などを、子供に託して達成させようとします。さらに、私の子供なんだから、この位は出来て当たり前だと考えます。

例えば、自分が行きたかったけど行けなかった大学に行かせようとか、ピアノをマスターさせようなどです。

それは、子供も望んでいる事であれば良いのですが、違う場合は子供にとっては大きなストレスになってしまいます。

また、子供は自分の分身だと思っています。それがゆえに、子供は親と同じ意見なのが当然だと思っているので、意見が違う事が許せません。

親に素直に従う場合は褒めますが、親と意見が違う場合は受け入れられないために過度に怒ったり無視してまるで家にいないように扱います。

これは、かなり辛いです。繰り返す事で、子供は自分の意見を持たなくなってしまい、親の意見に従うようになっていきます。

3.友達や恋愛、勉強する内容まで全て親が口を出します。

「〇〇ちゃんとは遊んではダメ」など、友達付き合いまで親が干渉します。恋愛や結婚など子供が大きくなっても、いつまでも子供扱いをして、口を出して“こうしなさい”と強制します。

また、「今日は数学のこのページをやりなさい。」など勝手に決められてしまうため、自分のペースで勉強さえもできなくなります。

こうなると、勉強をする意欲も失いますね。

4.子供のすべてを把握しようとします。

子供は、プライバシーがなくなります。すべて交友関係など把握しようとするため、ラインなども見られてしまいます。

子供は、親に信じられていないと感じてしまいますし、親を信用しなくなります。

過干渉に育てられた子供は、どんな子供になるの?

自分で選択をしてこなかったため、自分で何も決められない子供になってしまいます。

どうせ親が決めるのだから、自分の意見は通らないからと、無気力にもなります。無関心にもなります

ついには、自分の意見がなくなってしまう子に。

自分で選択してこなかったので、責任はすべて親にあると思います。

自己肯定感が低い子供に育ちます。

そして、未来に何も望みが持てなくなってしまうのです。

過干渉をやめるには、どうすればよいの?

1.自分の子供は、決して自分の分身ではなく一人の人間だということを認識しましょう。

一人の人間なので、違う意見を持つことは当たり前だと思いましょう。違う意見でも受け入れましょう。コントロールしようとするのは、やめましょう。

2.子供の気持ちをしっかりと聞きましょう。

これまでは、自分の意見ばかり押し付けてきたので、子供が自分の気持ちを言える場面がなかったことでしょう。

子供も一人の人間です。親の意見は言わずに、とにかく子供の気持ちを聞きましょう。

3.親の意見を言うのを、やめましょう。

こうしなさい、ああしなさいと言ってきたのをやめ、子供が自分で自分のことを決められるようにしましょう。

親と違う意見だと、これまで怒られたり無視されてきました。ですから、親の意見を言わずにぐっとこらえる事で、子供はビクビクせずに自分の思った通りに決めることができます。

その繰り返しが、自分の意見をもつようになります。

過干渉と、不登校・引きこもりの関係

親の過干渉が、不登校や引きこもりの原因の一つになる場合があります。ただ、これだけが原因ではなくて他の様々な要因も混ざり合って関係していることでしょう。

また、不登校やひきこもりの親全員が、過干渉と言っているわけではありません。

過干渉に育てられると、子供はストレスがどんどん蓄積していきます。そうなると、もはや家は安心できる場所ではなくなります。心が休まらなくなるのです。

そういう状態で、受験があったり学校でもストレスがあると、ストレスがたまりにたまって限界に達します。

学校に行くことができなくなり、不登校や引きこもりへとつながる場合があるという事です。

まとめ

過干渉は、「支配」です。命令・支持をする事で、子供はだんだんと自分の意見をもたなくなり、無気力になっていってしまうのです。

無気力だった子供が、親の対応を変えることで良い方向へと向かうことができるのです。

子供が一人の人間として尊重されて、自分で一つずつ選択していく事で、未来への期待を持てる子供に育っていくことを、願っています。