不登校の小・中・高校生に言ってはいけない言葉がけ

不登校の小・中・高校生に言ってはいけない言葉がけ

前の記事とは反対に、言うと子供が傷ついたり悲しくなる言葉がけをまとめてみました。

学校に関する事

「今日も学校に行かないの?」「一体いつになったら学校に行くの?」「明日は行くんでしょ。」など、学校に行かない事が悪いと責めるような言葉がけ。

「友達の〇〇さんは行けるのに、どうしてあなたは行けないの?」

「先生が、早く来てって言ってるよ。」「授業でないと、どんどん勉強がわからなくなっちゃうよ。」

「こんなに休んだら、卒業できないんじゃないの?高校どうする気?」

このような言葉を顔を合わせる度に言われたら、だれでも嫌になってしまいますよね。どんどん一人になれる部屋に閉じこもってしまいます。

兄弟姉妹を比べる発言

「(弟の)〇〇くんは、偉いよね。ちゃんと学校に行けて。」

「テスト受けられたんだ。すごいね」「学校に行くのは、当たり前だよねー。」

「お兄ちゃんは、なぜ出来ないんだろうね?」

 これは、不登校の自分を否定されていると感じます。自分の存在自体がいけないんだと感じることでしょう。どんどん、自分を責めてダメな自分なんだ、こんな自分は必要ないんだと思ってしまいます。

 こういう事を続けると、兄弟姉妹の溝がどんどん深まってきて取り返しがつきません。

生活態度について

「家で寝てばっかりで、勉強もしないで。」「将来どうする気?」

 決して怠けているのではないんですよね。心が疲れきってしまっているのです。そんな時は、休息も必要です。いくら寝ても寝足りないですし脱力感があるので、何もやる気が起きてきません。追い打ちをかける言葉がけになっています。

 反対に、体調がよさそうな時に「ちょっと、手伝ってくれる?」とお手伝いをさりげなくお願いするのは良いでしょう。出来ないと言われた場合は、無理にお願いしなくてよいと思います。

 勉強の遅れも、心配の所です。様子を見て上手くすすめられるとよいですね。「一緒に勉強しよう」など。

自分自身のことだから、本人は百も承知なんです。

 わかっているけどできなくて、不登校になっているのです。本人が一番苦しいのです。もどかしいのです。罪悪感も感じています。

 そんな落ち込んでいる状態の子供に対して、一番の味方であるはずの保護者が追い込むような言葉を言うのはダメですよね。

 保護者もこの状況がいつまで続くのかわからない、先が見えないのも不安で心配になります。苛立つ事もあるでしょう。

 一番の理解者で味方なんだよと、伝えてほしいと思います。

伝えるときは、タイミングが大切

 子供にとって言われると嫌な事でも、言わなければならない時があります。学校へのいきしぶりが始まったばかりの時には、もちろん言うタイミングではないでしょう。しかし、進学を考えないといけない時期や、不登校が長期になってくると伝えていかないといけない事が出てきます。

 現実を日々の様子を見ながら、タイミングをみて言う事が大切だと思います。また、学校とは無関係のことから話を始めて反応を見るのがよいでしょう。次のステップは「今日は学校行事があるね。」など学校に関することを伝えて反応をみます。あまりに拒絶するようなら、まだその言葉は早かったという事でしょう。

まとめ

 本人が一番苦しんでいることを、念頭におきましょう。出来ていない事柄ばかりを言葉にして責めるのは、追い込むことになるのです。子供は親が思っている以上に、考えています。

 ただ、不登校の時期が長期にわたる場合には、現実を伝えることが必要ですし本人の意思を尊重するが大切です。

 例えば、このまま不登校が続くと“出席日数が足りなくて”卒業が難しい事。卒業できない場合の選択肢。また、卒業できた場合の進学先についてなどです。

  これについては、他の記事で書きたいと思っています。

 その場合、どういう選択肢があるのかをしっかりと調べてから、子供と話し合わないといけませんね。