ファイナンシャルプランナーが教える「子育てのお金」シリーズ 第3回:中学・高校編 ― 教育費のピークに備える
- 2025.09.21
- お金


塾代や部活動費、そして大学進学費用。中学校・高校は教育費のピークです。FP2級(ファイナンシャルプランナー2級)の私が、具体的な支出と準備の方法を解説します。
中学校でかかる子育て、教育のお金
公立中学校3年間の費用は、約150万円かかります。私立中学校では約420万円に達します。さらに塾や予備校に通う費用は、受験学年で年間数十万円〜100万円規模になります。そこに塾の合宿や参考書代など、必要経費が多々かかってきます。塾に朝から晩まで行く場合には、昼食代、夕食代やお弁当作りの費用などもかかってくるでしょう。
高校でかかる子育て、教育のお金
公立高校は授業料が実質無償ですが、私立では年間30〜50万円の授業料が必要です。(2025年度から910万円の所得制限を撤廃し、公立高校は完全無償化となります。 私立高校は、2026年度から支援額が39万6000円から45万7000円に引き上げられるとともに、所得制限が撤廃される予定です。)加えて教材費・交通費・部活動費も増加。運動部や遠征の多い活動では年間数十万円かかるケースもあります。東京都の高校は私立でも無償化になっていると思いますので、ご確認ください。
大学進学費用の準備
大学にかかる費用は国公立で約250万円、国立大医学部(6年制)で約350万円、私立文系理系で約400~800万円以上になることもあります。医学部、歯学部、芸術系はそれ以上かかる事でしょう。受験が終わると入学前に学費を納めなければなりません。入学金と初年度授業料、設備費等の納付金をまとめて用意する必要があるため、高校在学中にしっかりと受ける大学を調べて、備えておきましょう。
生活費の増加も忘れずに
スマホ代や通信費、交際費や食費など「教育費以外の支出」も増えていきます。家計全体を見直すタイミングでもあります。
不足分はどう補う?
学資保険の満期金や、NISA積立を大学資金に活用する方法もあります。不足する場合は、奨学金や教育ローンを検討していきますが、お子様の返済負担を考慮して、無理のない範囲にとどめましょう。社会人になっても毎年返済をしなければいけないという事もあるので、しっかりと考えましょう。奨学金は、返済義務のある貸与型と、返済不要な給付型の2種類に大きく分けられます。そのあたりをご家族でしっかりと話をする必要があります。受験前に慌てず、そして受験に集中できるように、早めに計画を立てていきましょう。そして近年、奨学金給付型のある試験制度を取り入れている大学もあるので、受験する前にしっかりと調べてそこを受験する事も、検討の視野にいれておきましょう!
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